【MSX】私にとってコンピュータミュージックの原点。あの頃コナミは憧れだった。

pianoMSX

PSG、3声という制限が逆に素晴らしい作品を生み出した。

その昔、MSXというパソコンがありました。マイクロソフトとアスキーが定めたパソコンの規格ということで、様々なメーカーからMSXパソコンが発売されていました。私が小学生の頃家にあったのは、ソニーのHB-F5というMSX2パソコンでした。

Sony HB-F5 - MSX Wiki
TheHB-F5isthefirstMSX2computerreleasedbySony,aimedattheJapanesemarket.Therearetwocolorvarieties,eitherblackorlightgrey.

このMSXにはPSG(Programmable Sound Generator)という音源が搭載されていて、同時に3つの音を鳴らせます。MSXを使って音楽を作れるということに、夢中になったものでした。乏しい頭ながらBASICを覚え、PLAY文を使って音楽を鳴らして楽しんでいました。当時小学生の私はピアノを習っていて音楽の基礎については分かっていましたので、PLAY文の仕組みはなんとか理解できたし、試行錯誤しながら音楽を作るのが楽しかったのです。

しかしPLAY文で音楽を鳴らすと、なぜか3つのパートの音がだんだんズレてきて悲惨な状態になります。テンポが遅いとまだいいのですが、速いと特に顕著にズレて、音楽になりませんでした。当時MSX・FANやMSXマガジンといった雑誌を読んでいましたが、そこには機械語を使ったズレないカッコいい音楽が掲載されていました。さすがに機械語を理解する頭はなく、こんな音楽が作れたらなぁ〜と憧れていました。

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衝撃的なコナミのゲームのBGM

当時はMSX全盛期を迎える頃でして、そのころゲーム会社のコナミはグラディウスを始めとした輝くようなゲームをたくさん作っていました。ゲーム中に流れるPSG3声をフルに使ったBGMも私にとっては雲の上の存在で、ゲームそっちのけでずっと音楽に聴き入っていました。

特に思い出にのこっているのが「魔城伝説Ⅱガリウスの迷宮」です。

エコーがかかったように聞こえたり、ビブラートがかかったり、ドラムが入っていたり、私にとっては魔法のような音楽でした。エコーについては雑誌にやり方が書いてあって、PLAY文でも再現できることを知り、真似したものでした。

もう一つ、悪魔城ドラキュラです。

シリーズを通しておなじみの「Vampire Killer」という最初のステージの曲。カッコいいドラムが入っていて、一体どうなっているんだろう?と、当時の私の理解を超える衝撃的な曲でした。他の曲もみんな大好きで、カセットテープに自作のサウンドトラックを作ったりしました。

他にも「グラディウス」「夢大陸アドベンチャー」「メタルギア」など、PSGで作られた名作BGMがたくさんありました。

https://www.youtube.com/results?search_query=msx+%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%9F+bgm

3声という制限、さらにROMカセットの少ない容量という中で、これだけの音楽を作るというのは、今考えてもスゴい。ドット絵職人という方々がいらっしゃいますが、コナミの音楽を作った方々はPSG職人とも言えると思います。

ROMカセットに音源を積むという凄さ!

PSGを極めたコナミは、ROMカセットにSCC(SOUND CREATIVE CHIP)という音源チップを搭載したゲームを送り出します。うちのMSXからこんなスゴい音が鳴るのか!と感動しました。

SCC - Wikipedia

初めてSCCが搭載されたゲームといえば、グラディウス2。STAGE2の植物惑星とSTAGE6の生命惑星が大好きでした。

 

コナミのMSX最後の作品となったメタルギア2ソリッドスネークもSCC搭載。映画音楽っぽいイメージでカッコよかった!

MSXユーザーだった皆さんはきっとコナミが大好きだったと思います。今はいろいろ言われてますが…

コナミの音楽が、私を電子音好きにしコンピュータで音楽を作る面白さを教えてくれました。今でもふと思い出しては、ガリウスの迷宮のメロディを口ずさんでいます。

 

コナミのMSXゲームを紹介するKindle本です。懐かしい〜と思いながら読んでしまいました。292円と安いので、よろしければ読んでみてください。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

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